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誰が小沢一郎を殺すのか?PART2

今回の読書ノートは、前回取り上げた『誰が小沢一郎を殺すのか?』の二回目である。
具体的には、第二章 霞ヶ関というシステムの起源 の部分を取り上げる。

まず著者は、明治以降の官僚制の歴史について触れている。
官僚制の歴史については、興味がある方は各自読んで頂ければいいと思う。

次に、戦後日本の官僚制と政党政治について触れているが、彼は衝撃的なことを書いている。

恐らく、ほとんどの日本人は認めようとはしないだろうが、日本の官僚たちは、本質的にはいまなお大日本帝国憲法を、日本という国を運営するための指針とみなしている。

彼はこの本では触れていないが、「偽りのリアリティ」という言葉を使って、現代日本社会を見ている。
それは、大雑把に言うとこういう考え方である。
日本で言われる「国民主権」という言葉は、あくまでフィクションであって、ナンセンスである。
なぜなら、戦後日本でも、今も管理者(アドミニストレーター)と呼ばれる人々が日本を動かしていたからだ。
さらに、管理者の集まりである「政官財(政=自民党、官=霞ヶ関の役人、財=旧財閥)の鉄のトライアングル」によって、日本人はがんじがらめに押さえつけられている。
だから、日本の庶民は戦後、経済的には豊かになったのに、自分たちのことを何も決定し、世の中をよくしようとすることができない不幸な社会で暮らしているのだ。
これは、日本は民主主義国家であるといわれながら、それはあくまで「偽りのリアリティ」が日本人から信じられていて成り立つものに過ぎない。
彼はその仮説にしたがって、日本社会を分析している。
そのことは彼の本を読む時に重要になるので、付け加えておく。

そして、(管理者である)官僚に立ち向かう小沢氏をはじめとする改革派政治家たちはみな、自分たちにこそ国家を運営する権利があり、義務があると信じている。
小沢氏のような改革派政治家たちが日本に存在すること、それが霞ヶ関というシステムからみると脅威なのである。
そこでシステム側の人間は、「人物破壊」、具体的には「スキャンダル」をマスコミに垂れ流し、貶める手段をとった。

ここで彼は、新たな概念を生み出し、その言葉を使うことになる。
本のサブタイトルになっている「画策者なき陰謀」である。
日本で行われた「人物破壊」、「画策者なき陰謀」とは次のことである。
まず、体制の現状維持を危うくする存在に対して、その政治生命を抹殺しようと、日本の検察と大新聞が一致団結してネガティブキャンペーンを行う。
なぜ検察や(大新聞の)編集者が、そのキャンペーンに加わるのか?
それは彼らの使命が、「日本の秩序維持」と固く信じているからである。
たとえ、改革派政治家たちが日本を改善しようと努めても、その行為自体が彼らにとっては「許しがたい脅威」なのである。
そして検察や編集者たちは、「自動装置が作動」しているかのように、スキャンダルを仕掛ける。
しかしあとになってみると、誰が個々のスキャンダルを仕掛けたのか、誰にも特定できないのだ。

これが著者による「画策者なき陰謀」である。

では、「日本型スキャンダル」はいったい何を守るために行われるのか?
それは、第三章 日本型スキャンダルの残酷と混沌 で明らかにされるはずである。
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誰が小沢一郎を殺すのか?part1

今回は、読書ノートである。
あくまで個人の読書ノートなので、twitterでの更新ツイートはしなかった。
その理由は、このブログを気に入った方だけに読んで頂こうと思ったからである。

紹介する本は、カレル・ヴァン・ウォルフレン著 井上実訳『誰が小沢一郎を殺すのか? 画策者なき陰謀』(角川書店、2011年)である。


著者の本について、この本がはじめてという人は少ない。
すでに読んでいる人は何冊も、何かの理由で読めなかった人はそのまま積読になっている人もいるはずだ。
いい本だが、それくらい人を選ぶ本である。
ただ、amazonのブックレビューで、「発禁」扱いされたと書くのはどうかと思う。
そう書いた人も実はきちんと読めていなかったのではないかと思うくらい難解な本である。

しかし、この手の本に慣れた人から見ると、かつてベストセラーになった『日本/権力構造の謎』(早川書房)よりはずっと読みやすくなっている。
もう少し書くと、『日本/権力構造の謎』は日本人向けに書かれた本ではないので、読んでも脱落したり、積読になる可能性は高い。
その本よりは、読みやすく書いた本だといえる。

前置きはそのくらいにして、今回のブログでは、
第一章 「人物破壊」にさらされる小沢一郎
今回は、第一章の話を紹介する。

ただ、最初に指摘しておくのは、これはdokosayuku11の読書ノートであり、これを見ただけで読んだ気になってはいけない。
それは、最初に注意しておく。


ます、著者は『日本/権力構造の謎』を書いて以降、日本中でたくさんの講演をしてきた話をする。
そこで気になったことがあった。
それは、彼がどこに行っても、同じような質問を受けることであった。

「ウォルフレンさん、あなたのおっしゃるほぼすべてもっともだと感じます。しかしあなたがなぜ小沢氏のファンなのか、私には理解できません」というものだった。

彼は驚いた。なぜなら彼は小沢一郎を高く評価しつつも、自分が小沢氏のファンなどと書いたことがなかったからだ。

しかし、彼はさらに日本政治、日本社会を観察していくうちに、「小沢氏の強烈な個性と果断さ、傑出した政治手腕が理解できる」ようになった。
そして小沢氏が、非凡な能力ゆえに、日本の政治システムという体制を維持しようともくろむ勢力にとって「真の脅威」となりうる人物であると気づいた。

彼の問題提起はここから始まる。「誰が小沢一郎を殺すのか?」と。

次に彼は、1993年から小沢氏に対してなされた「人物破壊」について記述していく。
「人物破壊」とは、標的とする人物を殺さないまでも、その世間での評判や人物像を破壊することである。
彼は、「人物破壊」の方法として、「日本型スキャンダル」というキーワードを挙げ、そこに注目している。
彼によると、「日本型スキャンダル」の特徴は、世間一般には許されていても、それがやり過ぎ、行き過ぎとみなされた場合に、抑える役割がある。
そして、スキャンダルの餌食になるのは、日本の政治・経済の現体制を揺るがしかねない人物である。
小沢氏には、長年そのようなスキャンダルの要素をもつウワサがつきまとっていた。
そして、日本の人々は、そのウワサ話の主を悪者にしていったと彼は指摘する。

さて、小沢一郎をここまで追い詰める日本の政治システムの本質はどこにあるのか?

それは、「第二章 霞ヶ関というシステムの起源」にて取り上げられるはずである。
話が長くなるので、今回のブログはここまでにしておく。
興味がある方は、次の読書ノートの更新を待つか、本屋で購入して読んで頂きたい。
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