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日本は全原発の安全性検証を

2011年5月7日(土)毎日新聞朝刊・7面

View Point 日本は全原発の安全性検証を
ミヒャエル・ザイラー 独「エコ研究所」事務局長

 原子力発電所の冷却システムが完全に機能しなくなったり、原発を動かす電気が完全に止まった場合、どうなるのか。そうしたことは世界中の専門家が想定し、危機対応策を検討してきたはずだ。欧米でも、おそらく日本でもそうに違いない。にもかかわらず福島第1原発の事故は起きたのである。

 原発のリスク研究は、あらゆる安全システムが機能しなくなる可能性があることを前提にしたものであるはずだ。今回は地震や津波がやって来たが、テロ攻撃や航空機の墜落によるシステムの破壊も考えられる。

 私はこうした危機をずっと警告してきた。とはいえリスク研究に携わる同僚らは「それにしても、現実にこういうことは起きない」とよく言う。私は「システム自体が自壊した場合、同じことが起きる」と彼らに指摘してきた。

 いま注意すべき基本的な問題は、そもそも日本の原発が地震に耐える設計かどうかということだ。柏崎刈羽原発は07年、設計上の予想を超える地震に見舞われた。当時、津波はなく、施設の損傷も小さかった。だが、柏崎刈羽が1基だったのに対し、あろうことか福島第1原発では4基で事故が生じた。

 私は、柏崎刈羽と福島第1に対する問題認識を踏まえ、日本政府に他のすべての原発の安全性を再検証することを緊急に勧めたい。70、80年代に稼動した古い原発は、大地震に耐えるものでなければならないという認識が十分でないまま設計されたからだ。

 原発運転の最前線にも対策を講じるべきだ。私の印象では、福島第1原発では残念ながら、すべての安全装置が機能不全に陥った場合に備えた準備は十分ではなかった。原発専門家は国際的な議論を通じて、各原発はそれぞれの実情に応じた「重大事故管理ガイド」を備えるべきだと訴えている。緊急電源装置をどこにつなげるのか、海水や川水をどうやって消火ポンプにつなぐのか、深刻な放射能漏れが起きれば、放射線防護がなされた建物はどこかなどが、そこに記されているはずだ。

 福島第1原発の自体はまだ予断を許さない。理論的にはまだまだ多くの放射性物質の放出が予想される。そうならないよう、私たちは願っている。(ザイラー氏はドイツ原子炉安全委員会の前委員長で、今も委員を務めている)
【まとめ・小谷守彦】
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